河合塾事件の概要。10月15日「河合塾で何が起きているのか」の参考
第89回草の実アカデミー
河合塾で何が起きているのか
佐々木信吾氏(河合塾ユニオン書記長)
日時 2016年10月15日(土)14:00~16:45(開場は13:30)
場所 雑司が谷地域文化創造館 第2会議室
東京都豊島区雑司が谷3-1-7千登世橋教育文化センター内
http://www.toshima-mirai.jp/center/e_zoshigaya/
交通 地下鉄副都心線「雑司が谷駅」直結、JR目白駅10分
テーマ 河合塾で何が起きているのか
講師 佐々木信吾氏(河合塾ユニオン書記長)
資料代 500円
今回のテーマに河合塾事件について「概要」をお知らせします。
【事件の概要】支援する会通信・号外より
河合塾ユニオンは2010 年、大手予備校・河合塾グループに働くすべての労働者を対象として結成されました。佐々木信吾講師は、結成当初からの書記長です。
2013
年8月に佐々木書記長が、厚労省などが作成したリーフレットを、休憩中の有期契約職員数名に手渡したところ、河合塾理事会はそれを「違法行為」として、勤続24 年になる佐々木書記長に、翌年度(2014 年度)は契約しない、と通告しました。
佐々木書記長が手渡したのは、「労働契約法改正のポイント」というリーフレットで、2013 年4月から施行された「改正労働契約法」の趣旨を周知徹底させるためにつくられたものでした。
河合塾グループの各職場では「改正労働契約法」がきちんと知らされておらず、特に生徒に直接対応する有期契約職員の方が困っていました。佐々木書記長は、これらの方の不安にこたえるため、知り合いの職員数名にリーフレットを手渡したのでした。
河合塾理事会側はリーフレットを回収・廃棄、その後の団体交渉でも「労働契約法を周知するつもりはない」などと答え、労働契約法の周知を事実上妨害しています。
河合塾ユニオンは「雇止め」撤回の団体交渉を求めましたが理事会側が拒否。ユニオンは、佐々木書記長が組合書記長であるがゆえの「雇止め」であるとして、すでに前田組合員の救済などを申し立てていた愛知県労働委員会に、佐々木書記長の救済を追加申立しました。
理事会側は
・佐々木書記長の契約は「委託契約」であり、労働者ではないから団交議題にならない
・もともと1年契約だから、契約更新しないのは基本的に自由
・組合活動の一環として手渡すものは「公式文書」だから、許可無く配るのは違法
・違法行為への処罰だから、「組合排除」ではない
などと主張しました。
これに対し愛労委は
・佐々木書記長の実態は明確に労働者なので、団交議題にしないのは不当
・佐々木書記長は20 年以上契約を継続しており打ち切るには「合理的な理由」が必要
・リーフ手渡しは、違法性があったとしてもごくわずかで「合理的な理由」にならない
・佐々木書記長の「雇止め」は「組合排除」であり、不当労働行為
などと判断。河合塾ユニオンの主張をほぼ全面的に認め、佐々木書記長の復職等を命じました。
一方、当初から河合塾ユニオンが申し立てていた、前田組合員の不当な「雇止め」撤回、掲示差別や不誠実団交の是正などについては、愛労委は理事会側の主張をほぼ丸呑みして、ことごとく却下・棄却、不当な命令となりました。
命令のうち、これら不当な部分については、河合塾ユニオンは、中労委に再審査申立を行うとともに、運動で理事会側を追い詰め、団交などの話し合いによる解決の道も探っていく考えです。
これらのたたかいを進めていく上でも「はがき」、カンパへのご支援は大変力になります。どうぞご協力をよろしくお願いします。
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