3月19日「在日クルド人が語るシリアの革命的自治政府」
■第82回 草の実アカデミー 3月19日(土)
在日クルド人が語るシリアの革命的自治政府
講師:田保寿一(ジャーナリスト)
日時:3月19日(土)13:30開場 14:00開演 17:00退出
場所:文京シビックセンター 地下1階「学習室」https://www.b-academy.jp/rental/ac_bunkyo_guide
交通:地下鉄「後楽園駅」「春日駅」、JR「水道橋駅」
資料代:500円
シリアの灰の中から(在日クルド人が語るシリアの革命的自治政府)
ジャーナリスト・田保寿一
埼玉県に、1000人以上のクルド人が住んでいます。彼らはトルコからの難民ですが、シリアのクルド人を応援しています。シリアでは、泥沼の内戦が続いています。
難民が国外にあふれ出る中、トルコ国境のクルド人居住地域ロジャバで、直接民主主義による自治政府が生まれました。在日クルド人は、その自治政府が、絶望の中に小さな希望の光を灯したと信じています。
そして、ロジャバの民兵がIS(イスラム国)と戦い勝利しました。クルド人は、ロジャバの自治政府が、新しい中東の政治的モデルになるだろうと考えています。
チュニジアで2010年末に始まった独裁政治反対運動は、翌年2月までにアラブ世界のほぼ全域に広がり「アラブの春」と呼ばれました。シリアでも、2011年3月、バッシャール・アサド政権に対して独裁反対運動が始まります。
これに対して政権は警察や国軍を投入して徹底的な弾圧を加え、多くの市民が殺されます。反体制派は、過激化し武装。軍の離反者も政権打倒運動に参加、内戦に発展しました。
シリアだけでなく、アラブ世界の民主化運動は、どこの国でも暴力的な権力闘争に落ち入り、その思想的な方向を見失います。そして、イスラム主義を掲げるIS(イスラム国)が、イラクとシリアをまたぐ自称国家として登場しました。
このように「アラブの春」が幻のように消えさったと思われた2013年、ロジャバで、新しい民主主義の革命が始まりました。
この革命は、トルコでクルド独立運動を指導していたクルディスタン労働者党=PKKのオジャラン党首が獄中で温めた直接民主主義と平等の思想を、PKKの兄弟党である、シリアの民主統一党・PYDが実現したものと報じられています。
PYDは、2003年に結成されましたが、2012年、ロジャバからシリア軍が撤退したため、他の政党と連合し、2013年11月、暫定政府を宣言。民主的自主管理をする地方立法議会を設立。すべての宗教、思想、民族の権利の平等の理念の下、クルド人、アラブ人、シリア人とトルクメン人を代表する35の組織と党、82人の男女による包括的会合を開始。この議会は、男性女性同数で構成されたとリポートされています。
最も注目されることになったのは、PYDの民兵組織、人民防衛隊・YPGです。ロジャバに、ヌスラ戦線(アルカイダ系)やISISが侵略してきたため、YPGの保護を求めて住民は次々とPYDの自治区政府に参加していきました。
ISは、2014年7月、ロジャバのコバネ攻撃を開始、YPGがISと戦いました。当初ISが優勢で、コバネは陥落寸前となります。アメリカ空軍が空爆支援し、イラクのクルド民兵・ペシュメルガが救援にかけつけ、2015年1月、YPGは、ついにIS撃退に成功しました。今もYPGは、ISやヌスラ戦線と戦い続けています。
在日クルド人の記録VTR「クルドの春の旗」を観ながら、ロジャバのクルド人の運動について話し合いたいと思います。
日時:3月19日(土)13:30開場 14:00開演 17:00退出
場所:文京シビックセンター 地下1階「学習室」https://www.b-academy.jp/rental/ac_bunkyo_guide
交通:地下鉄「後楽園駅」「春日駅」、JR「水道橋駅」
資料代:500円
※フェイスブックの「イベント欄」でも紹介しています。
https://www.facebook.com/events/1575502482776364/
« 明日2月20日(土)14時、講演「野党共闘をどうするか」 | トップページ | 4月16日(土)講演「電力自由化~私たちはどうすればいいか」 »
「草の実アカデミー講演予定」カテゴリの記事
- 5月11日講演「史上最悪のミステイク?明治維新 ~江戸の憲法構想から明治維新史観を問う~ (2024.05.04)
- 4月20日「鬼畜米英漫画全集~戦時下の反アメリカ・イギリス的表象」出版記念講演会(2024.04.19)
- 渡辺てる子氏講演会「衆議院選挙総括~れいわ・自民党・維新~」11月20日(申し込み受付終了)(2021.11.06)
- 6月26日(土)14時「河合塾雇止め無効の中労委命令」講演(2021.06.23)
- 「堤防決壊の真の犯人はだれか」大災害の背景を考える 講師:関良基氏(拓殖大学政治経済学部教授)(2019.11.07)
「海外事情」カテゴリの記事
- 6月25日18:30 ウクライナ現地報告(志葉玲&田中龍作)(2022.06.15)
- 3月19日「在日クルド人が語るシリアの革命的自治政府」(2016.03.07)
- 報告・非フランス革命的な改革「ニューイングランドから日本社会を見る」(2013.06.16)
「映画・ドキュメンタリー」カテゴリの記事
- 3月19日「在日クルド人が語るシリアの革命的自治政府」(2016.03.07)
- 9月6日夜 根来佑さんのドキュメンタリー上映と話(2013.09.05)
« 明日2月20日(土)14時、講演「野党共闘をどうするか」 | トップページ | 4月16日(土)講演「電力自由化~私たちはどうすればいいか」 »