ツイッター型集会=第二言論サミット
5月23日(日)開催の「第二言論サミット」で発言したブロガーの山崎康彦さんが、彼のブログ「杉並からの情報発信です」に当日の報告を書いている。一人6分のリレー演説集会のことを、ツイッター型集会で今後新しい展開をみせるかもしれない、と述べているのに注目した。ご本人の許可を得て、以下前文紹介する。 (写真:開会式での林克明実行委員長)
昨日5月23日(日)午後1時半より東京青山の「東京ウイメンズプラザホール」で初めての「第二言論サミット」が開催されました。
主催はジャーナリストの林克明(はやし・まさあき)さんが委員長の「第二言論サミット実行委員会」、協賛が(社)マスコミ世論研究所、草の実アカデミーです。
3時間に及ぶ長丁場の集会には約250名(注:これよりは少なかったと思う=林克明)の方々が集まり発言者24名の発言に熱心に耳を傾けておられました。
■1人6分発言はTwitter
この集会のユニークな点は「発言者の持ち時間が一人6分に厳しく制限された」ことです。
爆発的に普及しているTwitterでは記事を「140文字」に制限しているために発信者は
内容を凝縮せざるをえませんが、
これと同じように昨日の集会の24名の発言者は内容を煮詰めて「一人6分」で主張することになりました。
長時間の集会にも拘わらず間延びせず皆さんは集中して聞けたと思います。
「Twitterの140文字」ならぬ「第二言論サミットの6分発言」が今後市民集会の新しい方式として広がるのではないでしょうか。
■偏見を持たずに多くの発言の機会を得る
もうひとつのユニークな点は「左翼も右翼も無党派も偏見を持たずに多くの意見を発言する機会を設けた」ことです。
「一水会」の木村三浩代表はモスクワでの「インターナショナル愛国者集会」に参加され成田から直接会場に来られて「クリエイティブな
右翼」を目指すと話されました。
「一水会」元代表で著述家の鈴木邦男氏は「右翼は言論の敵か」というテーマで「右翼の言論は封殺されている。左翼も右翼も
同じ空間で議論を闘わせる場所がない。今回の企画は素晴らしい」と話されていました。
私のような元「過激派」現在「中道左派」の人間にとって「右翼」の主張を生で聴く機会など全くありませんでしたので、
昨日の集会は大変新鮮でした。
集会の後の交流会で私は鈴木邦男さんに「右翼と左翼の差は何でしょうね?」と尋ねましたら、鈴木さんは「左翼はインターナショナル、
右翼は国粋主義。だがいまや左翼も愛国派になっているし」と境界線があいまいになっていることを示唆されていました。
ここ一年ほど極端な外国人排斥の主張を掲げて暴力的な街頭行動を行っている「在特会」や「主権回復を求める会」などの
自称「右翼」市民団体は、「一水会」や鈴木さんのような「正統派右翼」にとっては迷惑なことだと推測しました。
昨日の集会で私も22番目の発言者としては発言させていただきました。
事前にまとめました「発言内容メモ」を下記に転載させていただきますのでよろしくご参照ください。
実際に発言出来たのはメモの半分くらいで内容も多少異なっておりますが大筋はメモの通りです。
■ 2010年5月23日「第二言論サミット」発言内容メモ
テーマ: 大本営発表世論」対「草の根ネット世論」
ご紹介いただきましたブロガーの山崎康彦です。
杉並に住んでおりますので「杉並からの情報発信」というブログを主宰していおります。
ブロガーとしては3年前からインターネット新聞「OhMyNews」や「JanJan」に投稿したのが始まりで、
現在個人MLで約100件、ブログで毎日のアクセスが約2000-2500、Twitterで私がフォローしている人約950、私がフォローされている人は
約900です。
▼ 私は現在の状況をこのように捉えています。
(1)ネットの爆発的普及
ここ5-6年ネット媒体は爆発的に普及しました。
このことは紙と電波と独占してきた大手マスコミの「情報独占」に対し独占を打ち破る「庶民の媒体」が誕生し普及したのです。
戦前は独裁的権力を握った軍部が大手マスコミに紙と電波と独占させて「大本営発表情報」を垂れ流させ「大本営発表世論」を作り国民を積極的に
戦略戦争に駆り立てました。反対する市民や疑問に思う市民を「非国民」として弾圧したのです。
現在の状況は軍部を検察に置き換えれば戦前と全く同じです。
検察は「捜査情報」を大手マスコミにリークして「大本営発表情報」を流させ「大本営発表世論」を作っているのです。
戦前と現在の違いは、ネット媒体が我々の手に普及していることだけです。
大手マスコミが流す「大本営発表情報」の嘘や欺瞞を見抜く人が確実に増えており「草の根ネット世論」を作りだしているのです。
(2)現在の状況
昨年8月30日の総選挙で3000万の有権者が自公政権にNoを突きつけ「政権交代」を実現させました。鳩山民主党政権は「従属ではなく対等な日米関係」
「アジア共同体構想」「生活が第一」「コンクリートから人へ」「官僚主導から政治主導へ」を掲げました。
戦後60年間続いた対米従属の自民党政治と真っ向から否定する「革命政権」が誕生したのです。
政権を奪われた旧支配層(自民党清和会・公明党、検察とトップとする霞が関特権官僚、新自由主義の経団連大企業、大手マスコミ、米国支配層)は
革命政権を潰すためあらゆる策度を繰り広げてきました。
「革命政権」に対する「反革命」運動が激化しているのが今の現状です。
鳩山民主党は残念ながらそのことの重大性を充分認識していないと思います。
鳩山政権を転覆させるための「反革命」運動の最たるものが検察と大手マスコミです。
東京地検特捜部は小沢幹事長、鳩山首相を狙った「国策捜査」を繰り返してきました。
特に小沢幹事長に対してはここ1年の間に「西松建設政治献金」と「陸山会土地購入問題」の2度の強制捜査を行い、
検察と一体となった大手マスコミは「金権政治家小沢一郎」の悪のイメージを刷り込むために「反小沢キャンペーン」を連日行ったのです。
2度の「国策捜査」の結果はどちらも小沢幹事長を逮捕・起訴出来る証拠も供述も得られず秘書3名を「でっち上げ容疑」で逮捕・起訴したただけです。
「陸山会土地購入問題」に関しては「東京第五検察審査会が4月27日に「小沢幹事長起訴相当」の議決を全員一致で決めましたが、
この議決書には客観性も正当性もないことをブログで書きましたので是非お読みください。
この議決は「審査補助員」に選ばれた元検事、元判事の米澤弁護士が検察の意向を反映させてでっち上げた「やらせ」そのもです。
米澤弁護士は議決公表以来ベ弁護士事務所にも出勤せず連絡がとれず行方不明状態です。
(3)反革命が勝利するとき
1973年9月11日チリのアジェンデ社会党合法政権は米軍、米CIA,ピノシェット率いる極右軍人のクーデターで転覆させられました。
クーデター後のチリは、アジェンデ支持社会党員、知識人、組合員、ジャーナリストなど「反政府派」とみなされた30000人以上の市民が
ピノシェット軍部に虐殺されたと言われています。ピノシェットは米国発の「新自由主義経済政策」を導入して米国資本に市場を独占させ国民経済を
破綻させたのです。
今鳩山政権へ攻撃を仕掛けているのは「軍事クーデター」ではありませんが、東京地検特捜部の「検察クーデター」であり、検察と一体となった大手マスコミの「報道テロ」
です。チリのピノシェット軍部が米CIAの支援でクーデターを成功させましたが、日本の検察も大手マスコミも米CIAと深くつながっています。
「検察クーデター」を繰り返す東京地検特捜部はもともと旧日本軍の闇物資を摘発するGHQがつくった直轄組織であります。現在でも東京地検特捜部のエリーと幹部は
必ず在米日本大使館一等書記官の身分で3-4年間米国に滞在しCIAから徹底した研修を受けているのです。
検察と一体となって「報道テロ」を繰り返す大手マスコミもまた米国支配層、CIAの影響を強く受けています。
読売新聞の創業者である正力松太郎はCIAのコードネームを持ったCIAエージェントだと米国公文書に書かれています。彼に与えられた任務は、①読売新聞(身売り新聞)を米国に有利な
日本の世論を作るための媒体にすること、②日本人を総白痴するために3S(sports,screen,sex)を推進すること,③原子力利権を拡大することでした。
大手マスコミの「大本営発表世論」に対抗して、われわれ民衆はネット媒体を駆使して大手マスコミの「大本営発表報道」の嘘と欺瞞を暴露して
「草の根ネット世論」を興隆させねばなりません。
最後に私の好きなの言葉を紹介して終わります。評論家佐高信氏がサンデー毎日のコラムの中で引用した小説家下村湖人の言葉です。
「批判しても何の危険がないようになってからの批判は、たといそれがどんなにすばらしいものであろうと、かならずしもすぐれた批判精神の
産物であるとはいえない。それどころか、それは時として極めて念入りな迎合心理の産物とさえいえるであろう。およそ批判は、
その批判を必要とする時期において、かならず何ほどかの危険を伴なうものであるが、その危険を意識しつつそれを恐れざる精神こそ、
真の批判精神にととって、先ず第一に欠いてはならないものなのだ」
(終わり)
以上「杉並からの情報発信です」より
◎文中の(注)と小見出しは林克明による。
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